学ランと心中

ホモをご飯にかけて食べると美味い。

このBL漫画が最高!2017

今年も一年間の総括としてわたしの独断と偏見による個人的なBLコミックスランキングトップ10を発表させていただきます。

 (去年の記事はこちら↓)

 

xmiy8x.hatenablog.com

 

 去年同様今回も2015年10月1日~2016年9月30日に発売されたBL漫画の中から10冊選んでおります。

そこそこネタバレがあります。内容紹介はamazonさんからの引用です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10位:みぃはなんにも知らない。/松本ノダ

 

みぃはなんにも知らない。 (BABYコミックス)

みぃはなんにも知らない。 (BABYコミックス)

 

 内容紹介

 "悲しい時には気持ちいい事をするんだよ。"

みぃとさくちゃんは幼馴染み。
ピュアなみぃをさくちゃんは優しく見守ってくれていた、はずだった。

嘘吐き×無垢のシックラブ

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純粋な君を穢したい。

人を疑う事を知らない繊細で優しい男の子、みぃ。
クラスで一番可愛い門倉さんと幼馴染みのさくちゃんが大好き。
けれどみぃは門倉さんに手酷くフラれてしまう。
さくちゃんは悲しみを忘れるための方法として"気持ち良い事"を教えてくれるが…。

究極のネトラセ愛を描いた問題作『わたしのうつくしいひと』を含めた
ノダワールド全開の全6作を収録。                       

 

 

 ほわほわ病み作品集。

個人的には表題作よりも『わたしのうつくしいひと』がお気に入り。「自分の恋人が知らない間に他の男に寝取られちゃった!!!!」というネトラレはよく見かけますが、『わたしのうつくしいひと』は顔の醜い教師が自分の恋人である美しい生徒を自ら他の男に差し出す少し変わったネトラセBL。

今までBL界にここまでブサイクな攻めが登場したことがあっただろうか、いや、ない……と思わず反語表現を使ってしまうほど顔の醜い男性教師が出てきます。それに反して受けの男子生徒はただただ美しいです。醜いけど心の綺麗な教師に、美しい生徒が恋をする。この一文だけならとても良い話なのに、人生が変わる1分間の深イイ話に登場してもよさそうなのに、どう転んでもネトラセなんです。でも歪んだ性癖だけが理由じゃない、互いの深い愛に基づいたネトラセの何ともいえない読後感がよかった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9位:「す」のつく言葉で言ってくれ/高野ひと深

 

「す」のつく言葉で言ってくれ (ビーボーイコミックスデラックス)

「す」のつく言葉で言ってくれ (ビーボーイコミックスデラックス)

  • 作者: 高野ひと深
  • 出版社/メーカー: リブレ出版
  • 発売日: 2016/05/10
  • メディア: コミック
 

 内容紹介

「――この男、間違いなく俺に惚れている」
「安心してください。俺 あなたには手出さないんで」
ナルシストな元生徒会長・北橋の悩みは、
自分のことが「好き」(に違いない! )な生徒会の後輩・乙坂が告白してこないこと。
乙坂の大学進学を機に同居が決まり、いよいよ告白か!?
と思いきや、乙坂に「ゲイ仲間」だと勘違いされる事件が発生!?
更に、恋愛対象外宣言までされてしまい――!?
本心が見えない謎多き後輩×妄想気質な愛され系会長のハイテンション&ピュアな恋愛奮闘記!
思春期男子の片恋事情「フラッシュ・ノイズ」同時収録v

 

10位と比べるとAmazonの内容紹介のテンションの差が激しいな…。

 元生徒会長で顔は綺麗だけどナルシストで勘違い野郎の主人公が自信満々で「後輩の乙坂は絶対自分のこと好きでしょ^^そろそろ卒業だし告ってくるかな~^^」と余裕の面持ちで構えてたら卒業式はおろか大学生になって再会して同居を始めてもまったく自分に手を出してこなかったという、不憫なんだか自業自得なんだかよくわからないところから始まるBLです。

この会長のこと嫌いになれる人間この世にいる?と全国民に問いたくなるくらいキャラが濃くてかわいくて愛しい。会長が夢○咲学院のアイドルだったら間違いなく☆5のために重課金兵になってる。Twitterスクリーンネームを「宮@北橋はポイボ」に変えてる。

会長は面白いけどそこまでギャグ寄りではなく、乙坂くんと会長の気持ちの揺れ方やじれったい感じが丁寧に描かれていて読みやすかった。耽美シーンはほぼゼロに等しいのでBLにエロを求める人には向かず、逆に初心者には手に取りやすい作品かと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8位:たかが復縁/見多ほむろ

 

たかが復縁 (Charaコミックス)

たかが復縁 (Charaコミックス)

  • 作者: 見多ほむろ
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2016/06/25
  • メディア: コミック
 

 内容紹介

過去に囚われた男たちの、20年ぶりの再会愛――!!今日の星座占いは一位! ラッキーアイテムはカラフルな靴下!!
しかし夢に見たのは、十年以上忘れられない高校時代の同期の夢――
そんな朝を迎えた竹原は、通勤中の満員電車で好みの男を発見!! しかもその男が、同じ職場に異動してきた!?
運命の再会かと喜んだのも束の間、なんと彼は今朝の夢に出てきた男…高校時代に竹原がフッた元カレの天野だった――!!

 

「綺麗な中年男性!メガネ!スーツ!」大半の腐女子がだ~~~いすきな要素全部詰めの作品です。たとえば多くの女児に好まれている「プリキュアアイカツ!プリパラ!」のおもちゃがクリスマスに全部女児の枕元にベッドから落っこちそうなほど置いてあったらおそらく翌朝女児興奮で失神しますよね。たかが復縁を読んだときわたしもそういう気分になりました。表題作の舞台は百貨店なんですけど、攻め受けふたりとも本当に高島屋伊勢丹で接客してそうな感じなんですよね。スーツが似合う気品のある男最高。

たかが復縁、されど復縁。せっかく運命の再会を果たせたのに大人であるがゆえになかなか素直になれないこじらせ加減ともどかしさがたまらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7位:年下彼氏に迫られてます。/相葉キョウコ

 

年下彼氏に迫られてます。 (あすかコミックスCL-DX)

年下彼氏に迫られてます。 (あすかコミックスCL-DX)

  • 作者: 相葉キョウコ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2015/03/30
  • メディア: コミック
 

 

年下彼氏に迫られてます。 (2) (あすかコミックスCL-DX)

年下彼氏に迫られてます。 (2) (あすかコミックスCL-DX)

  • 作者: 相葉キョウコ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/06/01
  • メディア: コミック
 

 内容紹介

酔っ払って終電が終わったホームで寝ていたところを駅員の小木に声をかけられた真中。小木は駅の利用者に「駅の王子様」と密かに言われているほどの色男だが…?

 

年上の男が年下の彼氏に迫られている。3秒でキャラクターが現在置かれている状況及び属性が把握できる秀逸なタイトル『年下彼氏に迫られてます。』です。2巻が今年6月に発売されました。

 アマゾンの商品画像にはありませんが、「Hは2日に1回、2回戦まで。制限時間は要相談で」という帯のアオリ文句を裏切らないエロさです。それにしてもこの受けの条件、ちょっと譲歩しすぎなのでは…?

 表紙を見た時点ではオラオラな俺様攻めとそれに流されて喘いちゃう受けなのかな?と思ったけど、実際は「受けさん♡受けさん♡」みたいな受けすきすきなワンコ系攻めとそれに流されて喘いじゃう受けでした。一応単体でも読めるけど1巻から読んだ方がいいかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

6位:明日はどっちだ!/山本小鉄子

 

明日はどっちだ! 1 (H&C Comics ihr HertZシリーズ)

明日はどっちだ! 1 (H&C Comics ihr HertZシリーズ)

 

 内容紹介

おとぼけで明るいママのもと、美少女のように育てられた星が町内美少女コンテストで優勝した年、
土佐山田京一、顕の兄弟が隣に引っ越してきた。
男らしい見た目に、無愛想で喧嘩の強いふたりは、星の憧れそのものだった。
それから数年──。
土佐山田兄弟は、狂犬兄弟として有名になり、星は男らしく、男くさくという本人の希望に反して、
華麗な美少年に成長していた・・・
無愛想で無口な顕と、意地っ張りな星の恋が始まる!!

 

ウオー!山本小鉄子さんお得意な元気で明るくかわいい受けだーーー!!サイコーーーー!!!

女の子のようにかわいいが強面ヤンキーを目指している(でもやはり女の子のように顔がかわいくて過去にママが勝手に応募した美少女コンテストで優勝した経験がある)受けの星と幼馴染でゲイフォビア気味な顕と、土佐山田兄弟の家族のお話。

美少女コンテストのせいで「男のくせに」とからかわれた反動で不良になるも根が良いやつなのでイマイチ不良になりきれてない星がとにかくかわいいです。あとちょっと頭が弱いところもかわいい。語彙力がないのでこの紹介文だけで既にかわいいという言葉を5回使っています。「子犬の動画を見て癒されたいけどスマホが壊れて見れない」という時には是非本屋さんに行ってこの漫画を買って星くんに癒されてください。

星と顕のドタバタラブコメなのかと思いきや、顕の父親の恋人がやぼったい男だったり、それが原因で顕がゲイを嫌ってたり、要所要所にシリアスもあって次巻が待ち遠しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

5位:渾名をくれ/新井煮干し子

 

渾名をくれ (onBLUEコミックス)

渾名をくれ (onBLUEコミックス)

  • 作者: 新井煮干し子
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2016/08/25
  • メディア: コミック
 

 内容紹介

ジョゼは
おれの
神様だった。

おまえを独占するなんて、
どんなに望んでも叶わないと思ってた――。

有名イラストレーター・天羽(あもう)と超人気モデルのジョゼは同居中。

天羽は美しいジョゼを愛し、ジョゼが他の男と寝ても、帰らない日が続いても、召使いのように従順に受け入れる。
「愛されるより愛したい」。それが天羽という男だった。
しかし、ジョゼの恋心が自分に向かっていることを知り、天羽の心中は――。

 

愛されるよりも崇めたいマジで系信仰BL。

ジョゼ(受け)は天羽(攻め)に恋愛感情があるんですけど、天羽は美しいジョゼのことを文字通り神として崇拝しています。

たとえばある宗教団体の教祖に心酔し教祖様のお言葉は絶対だと思っている熱心な信者に「教祖への恋愛感情はあるか?」と聞かれてもおそらく答えはNOでしょう。教祖に靴を舐めろと言われれば舐めるかもしれないし、教祖が抱けと言われれば抱くかもしれない。でもそれらの行動に基づく原理はあくまで「信仰心」であり、「恋心」ではありません。「渾名をくれ」ではこの教祖様がジョゼであり、信者が天羽です。

人間と神が結ばれる、それは三次元の人間と二次元のアイドルが結ばれることと同じくらいそもそもの次元が違うし現実的でないことのように思えます。

天羽と違ってジョゼはふつうに天羽に恋をしているので、その気持ちの差が悲しい。

ラストもタイトルも読む人によって色んな解釈ができる話だと思った。BLというよりは文学作品みたいだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

4位:テンカウント/宝井理人

 

テンカウント (1) (ディアプラス・コミックス)

テンカウント (1) (ディアプラス・コミックス)

  • 作者: 宝井理人
  • 出版社/メーカー: 新書館
  • 発売日: 2014/03/29
  • メディア: コミック
 

 内容紹介

「黒瀬くんといると、少しだけ
普通の人になったみたいに錯覚する」

潔癖症の社長秘書・城谷は
偶然出会ったカウンセラーの黒瀬から、
潔癖症を克服するための
個人的なカウンセリングを受けることになる。
10項目を1つずつクリアする療法を進めるうち、
次第に黒瀬に惹かれていく城谷だが……?

無愛想なカウンセラーと潔癖症の社長秘書、
センシティヴな恋のセラピー。

 

もはや内容紹介とか要る?って問いたくなるくらい有名なテンカウント、調べてみたらこの一年間の間に4巻と5巻の二冊も出ていて驚いた。数年待たすのが当たり前のBLで年2冊出すってかなりのハイペースだな~嬉しいな!

テンカウントは巻が進むごとに「こ、こんなに綺麗な絵で…こ、こ、こんなにえっちなシーンを……700円とかそこらで読ませていただいても本当に宜しいんでしょうか………?」という気分になります。もしかしたら前世でスゲー徳積んでスゲー善行してきたから今この日本に生まれてコタツに入ってテンカウントを読めているのかもしれない。前世の自分にマジ感謝。

城谷さんと黒瀬くんの終着点がどこに行きつくのかすごく気になる。やることやってるのに現時点では恋愛というよりはお互いに利害が一致しているだけという印象があってちっとも気が抜けない感じです。城谷さんは支配されることで満たされるし黒瀬くんは支配することで満たされるしwin-winの関係でしょみたいな。

しかし黒瀬くん、家庭環境に問題があったとはいえ子供のときから結構ヤバかったんだな…大人を押し倒す小学生何モンだよ…サイキョークレイジーボーイかよ……。

本編で胃が痛くなったら番外編と可愛いデフォルメグッズに癒されような!

 

 

 

 

 

 

 

 

3位:どうしようもない/松田うさち子

 

どうしようもない (バンブーコミックス 麗人セレクション)

どうしようもない (バンブーコミックス 麗人セレクション)

  • 作者: 松田うさち子
  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2016/08/17
  • メディア: コミック
 

内容紹介

兄・タカヒロの匂いがないと眠れない弟・コウキ。コウキの就職を機に二人は別々に暮らし始めるが、不眠症のコウキは兄のいる部屋へと戻ってきてしまう。
タカヒロもまた、弟なしでは生きられない或る理由に気づいてしまい…!?
表題シリーズと読み切り作品3編を収録した待望のデビューコミックス!

 

表題作は兄の匂いがないと眠れない不眠症の弟と、弟を性的対象として見ている兄の近親相姦依存BL。ダメだと分かっているのに、兄弟なのに、周りの人たちに白い目で見られているのにやめられなくて、ズルズルと関係を続けてしまうメリバ的要素が詰まったお話でした。

表題作以外は短編なんですけど、ギャグもヘビーな話もあって濃い一冊でした。自分は「ハッピードリームマン」がお気に入り。BLなのに良い意味で後味のわる~いミステリ小説を読んだような、読後なんとも言えない気分になりました。最後どうなんねんコレ…

あと濡れ場がめちゃくちゃ激しい。目隠しふんどし年上フェラ風呂不眠症の男の兄おいしい精液飲んだお前サイコ的な受けがタイプの俺一目惚れ。

完全に余談なんですけど以前アニメイト限定特典ペーパーつきの「どうしようもない」を買うためだけに電車で小一時間かけてアニメイトに行ったら特典つきはおろか本自体が完売になっておりタイトル宜しく本当にどうしようもない感じになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 2位:憂鬱な朝/日高ショーコ

 

憂鬱な朝 (1)(キャラコミックス)

憂鬱な朝 (1)(キャラコミックス)

 

 内容紹介

父の死後、10歳にして久世子爵家当主の座を継ぐことになった暁人。家令兼教育係は、
父の遺言で全権を委ねられた桂木だ。久世の分家筋の出身で、父の信頼厚かった桂木は、
社交界でも一目置かれる美貌のやり手だが、実は特権階級へは批判的。しかも暁人には
冷たいほど厳しくて…!?
人気急上昇中の著者、初の連載作品がコミックス化!! 若き子爵×美貌の執事のクラシカル・ロマンス

 

テンカウントと同じでもはや自分の中では殿堂入りなんですけどやっぱり好きだったのとこのランキングの期間に出た6巻が特にお気に入りだったので入れました。このBLがやばい2017年度版では一位とってましたね~~めでたい!!

暁人が好きだと自覚してからの桂木はどんどんかわいくなりあそばれる…。既に所持している人はお願いだから今すぐ6巻の工場で桂木が従業員に服のダメ出しをするシーンと221Pの「暁人様…」の顔見比べてみて。周囲の人間に接するときの桂木と暁人といるときの顔全然違うから。私に効果音入れる権限があったら221Pの「暁人様…」のシーンは「キュ~~~ン♡」って入れるから。その後の濡れ場シーンも本当に最高だったし文部科学大臣は早く日高ショーコ先生を人間国宝に指定してください。

段々と王(王じゃないです)としての風格が出てきた暁人も桂木の前では時々ワガママ甘えた坊ちゃんに戻るので微笑ましくて好きです。暁人と桂木がふたりでひとつになったのでもう地元じゃ負け知らず確定だしバシッと過去を清算してハッピーエンドで終わってほしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

1位:さよなら恋人、またきて友だち/yoha

 

さよなら恋人、またきて友だち (オメガバース プロジェクト コミックス)

さよなら恋人、またきて友だち (オメガバース プロジェクト コミックス)

 

 内容紹介

"皆が妊娠させたい男子"
転校生のカナエを見た同級生達は全員彼を犯したいと本能で感じてしまう。

一目で犯したいと思った相手、そこに愛は芽生えるのか。

閑静な田舎町に訪れた転校生・カナエ。
カナエを見た瞬間、クラスの全員が彼を犯したいという思考に捕われてしまう。
それはカナエの特異体質により本能が刺激される拒絶不可能な誘惑だった。
クラスのリーダー的存在であるオウギもカナエを自分のモノにしようと策をねり始める。
自身の意思に関係なく周囲を欲情させてしまうカナエをオウギは守り続けるが、
ついにカナエがクラスメイトにレイプされるという事件が起きる。
性欲、恋、友情、嫉妬…
交差するそれぞれの思惑が描く波乱の青春BL。

 

『皆が妊娠させたい男子』という強烈なアオリへの驚きと、こんなにレベルの高い作品がデビュー作かよという驚きと、重い内容に反するかわいい絵への驚きと、オメガバースってスゲー世界だなという驚きと、あともうなんかいろいろ言い表せない衝撃を受けて忘れられない作品になったので1位にしました。

現実の人間は発情期とか、番(つがい)システムとか、フェロモンの異常分泌とか、そんなものはないので世界の総人口で見れば性犯罪者なんてきっとごく少数ですし、たとえどんなに魅力的な人間を見ても大半の場合は理性に従って行動します。でもオメガバースの世界では発情期やフェロモンによって当たり前のように本能が理性を凌駕することがある。こうなってしまったとき、果たして人は本能を抑えて理性的な恋をすることはできるのか?そもそも完全に性欲に支配された愛は本当の愛なのか?この2点がすごく難しくて曖昧になってきます。それを思うと寸胴鍋が早乙女に言った「恋をそんな風に(手放しで)楽しめるお前が羨ましい」という言葉がつらかった。心よりも先に体が動いてしまう恐怖、想像しただけで恐ろしいです。

加えてこの作品は『青春BL』と銘打っており、「αとΩの恋愛」を描く傍ら「αとΩの友情」も描いています。オメガバースの友情モノってあまり見たことがなくて当時はすごく新鮮だった。はじめ本能の赴くままにΩのカナエを自分のモノにしようと目論んでいたαの生徒たちが山中で目を覚まし、理性によってスマホで連絡を取り合って助け合うシーンがすごく好きです。カナエとオウギの恋が進む一方で、脇役たちの友情にも変化があった。

最初読んだときタイトルの「さよなら恋人、またきて友だち」は単にカナエとオウギのことだと思ってたんですけど、今再読してみるとカナエと(カナエのことを運命の恋人だと思っていたが、最終的に友だちになった)αのみんなのこともある意味含まれているのかも…?と思いました。作中キツいシーンもあって(ヤク中ハヤトの姿エグ過ぎるでしょ…)読むのにパワーがいったけど最後の描きおろしで和んだ。皆が妊娠させたい男子は皆が仲良くなりたい男子になったのだ…。

 

 

 

 

 

 

以上、偏りと欲に塗れたランキングでした。

もしも「これ自分の性癖と近そうだな…」と思ったものがあれば是非読んでみてください。

 

それでは、よいお年を。